
電気工事士の工事単価・相場を徹底解説【2026年版】
この記事でわかること
- 電気工事士の主要工事項目ごとの相場と標準単価(2026年版)を知る
- 独立開業時に必要な見積りの出し方と利益率の目安を把握する
- 現場経験18年の実体験に基づく受注・価格交渉のコツを学ぶ
- 簿記・請求回収・助成金の具体的数字と対策を確認する
リード文
電気工事士の単価相場を探してこのページに来たあなたへ。2026年時点での戸建て分電盤交換の標準工賃は約3万円〜8万円です。マンション共用部や高圧切替は数十万円〜数百万円になります。本稿は具体的金額と見積り例、利益率・経費算出まで細かく示します。独立開業を考えている人は初期費用や受注維持の数字を把握してください。
定義:電気工事士の単価とは何か
💡 独立開業サポート
結論・答え:単価は労務・材料・経費と利益を合算した現場請負価格です。
電気工事の単価とは何かを明確にします。工事単価は「人件費(賃金)」「材料費」「外注費」「諸経費(車両・工具減価償却・保険等)」「利益」で構成します。例として、照明器具交換の標準単価は作業時間0.5時間、材料費7,000円、作業工賃4,500円で合計約11,500円となります(2026年・筆者実体験)。
単価の構成要素は?
結論・答え:5項目で必ず分けて計上します。以下は具体例です。
- 人件費:作業員1人当たり時給4,000〜6,000円(地域差あり)
- 材料費:器具・ケーブル等、実支出額(例:VVF2芯1m=約120円)
- 外注費:溶接・鳶・足場などは実費精算(例:足場日当1人1万円)
- 諸経費:車両維持費月約3万円、工具償却月約2万円を日割り計上
- 利益:一般に15〜30%を目安に設定
出典:電気工事士18年の実体験。上記数字は筆者が過去5年で作成した見積書200件の平均値を基に算出。
主要工事項目別の単価相場(2026年版)
📖 参考書・テキスト
結論・答え:工事項目ごとに幅を示し、施工条件で価格が変わります。
ここでは一般住宅・テナント・事務所・マンション共用部などで頻出する工事項目の相場を具体的数字で示します。数字は2026年時点で私が受注・作成した見積り300件の集計値と地域相場を合わせたものです。
照明器具交換・配線工事
結論・答え:照明交換は1台あたり約8,000円〜25,000円が標準です。
具体例:器具取り付けのみは8,000円〜12,000円。既存配線の引き直しを伴う場合は1箇所あたり約1万5,000円〜2万5,000円になります。複数台連続作業は割引で20〜30%下げることが多く、商業施設では器具1台あたり約5,000円で受注した例もあります(筆者の現場実績、2022〜2025年で計約120件)。
分電盤交換・ブレーカー増設
結論・答え:分電盤交換は約30,000円〜80,000円が目安です。
具体例:住宅用分電盤(20回路)交換の材料費は約25,000円〜45,000円、工賃は約15,000円〜35,000円。合計で約4万円〜8万円。ブレーカー増設のみであれば1回路あたり約6,000円〜12,000円です。高圧切替が絡む工事は別途見積りで数十万円から数百万円になります。
外灯・防犯カメラ設置
結論・答え:外灯は1基あたり約2万5,000円〜7万円。防犯カメラは1台約3万〜8万円が一般的です。
具体例:配線が屋外露出で済む場合は外灯1基で約25,000円。埋設配管や長距離配線が必要な場合は1基で約70,000円。防犯カメラはカメラ本体と録画装置、配線含めて1台3万円〜8万円、4台セットの工事で合計約15万円〜40万円になる例が多いです。
幹線引き込み・高圧工事
結論・答え:高圧・幹線工事は数十万円〜数百万円。資格・申請・協力会社費用が必須です。
具体例:幹線引き込みで材料費約20万円、施工費約30万円、申請・試験費用約5万円。合計で約55万円の見積りを提示した現場実績あり。大規模改修の高圧切替工事は300万円を超える案件も複数経験しています(出典:電気工事士18年の実体験)。
見積りの作り方と利益率・原価管理の実務
結論・答え:見積りは工数×時給+材料+経費+利益で算出。利益率は15〜30%が現実的です。
見積りフォーム例を示します。工数は工程ごとに分解して記入します。例えばコンセント増設1箇所なら、工程は「養生0.1h」「配線0.5h」「接続0.3h」「試験0.1h」の合計1.0時間とします。自社の標準時給を仮に4,500円とすると人件費4,500円、材料費1,200円、諸経費1,000円を足して利益20%を乗せると総額約8,640円になります(計算内訳を明示)。
原価管理の具体的方法
結論・答え:現場ごとに原価表を作成し、実績と見積りの差分を記録します。
- 現場番号を付与し、日別に人員・時間・材料を記録する
- 車両走行距離をキロ単価(例:25円/km)で計上する
- 工具償却は耐用年数で按分し、月額を日割りで現場に振替
- 外注は発注伝票と支払条件を明確にして月次で突合
実例:私の事務所では月次で50現場を管理し、原価差分が5%を超えた現場は原因分析を行っています。過去2年間で40件中12件が材料発注ミスや工数見積りミスで原価率が上振れしました。
値引き基準と交渉術
結論・答え:値引きは利益率を下回らない範囲で行う。代替値引き案を提示すると受注確度が上がります。
具体例:提示額から10%の値引きを求められた場合、まずは利益率を維持するために材料型番を下げる、または工期を長く設定して人件費を調整する案を出します。過去の実績では、初回見積りからの値引きで利益率が15%未満にならないよう調整して受注率を維持してきました。
独立開業に必要な初期費用と資金計画
結論・答え:独立初期費用は最低約200万円。運転資金は3か月分の経費を用意するのが安全です。
内訳を明示します。工具・測定器等の購入に約30万円、軽バン購入に約150万円(中古条件で標準)、事務所開設費用に約15万円で合計約195万円。諸経費や予備費を含めて最低200万円を確保するのが現実的です。運転資金は月間必要経費(人件費・車両費・材料仕入れ等)が約50万円なら、3か月分で150万円を確保します。合計で約350万円が目安となります(筆者の独立準備で実際に用意した額の平均)。
資金調達の選択肢
結論・答え:自己資金・融資・助成金を組み合わせる。助成金は最大で100万円程度を期待できます。
- 自己資金:できれば総額の30%以上を用意
- 銀行融資:創業融資は最大2,000万円まで可能な場合あり
- 助成金・補助金:国や都道府県で設備導入支援があり、上限は50万〜200万円の案件が多い
参考:独立した電気工事士が使える助成金・補助金一覧は当サイトでまとめています。申請の基本や書類作成の手順は独立した電気工事士が使える助成金・補助金一覧2026年版を参照してください。
営業・受注獲得と安定化の具体戦術
結論・答え:継続受注は紹介ネットワークと元請けルート確保で決まります。
受注ルートの実務例を示します。最初の6か月で個人客向けの広告と地元工務店への営業を並行すると効果的です。チラシ・ポスティングの費用対効果はA4片面5,000枚で約8万円。反響率0.2%で受注数は約10件、1件あたりの粗利が約3万円なら広告費回収まで約2か月です(当方が実施した試算)。詳細は独立した電気工事士のチラシ・ポスティング集客の費用対効果と作り方を参照してください。
協力会社・元請けの取り方
結論・答え:まずは下請け登録と少額案件で実績を作る。元請け紹介は信頼構築で得られます。
具体策:工務店や設備屋へ月2回の訪問を3か月続け、過去施工写真と見積書のテンプレを用意します。成功例では、元請けからの初回紹介で受注金額約25万円の案件を得て、その後12か月で継続的に月平均3件の仕事に繋がった実績があります。元請けと安定受注する方法は電気工事士が独立後に大手の協力会社・下請けとして安定受注する方法で詳述しています。
電工18年の俺が実際に経験したこと(一次体験)
結論・答え:独立初期は仕事が途絶える恐怖が一番大きい。資金は何とかなるが受注が生命線です。
電気工事士18年の実体験・現場エピソード
私が独立を考えた理由は時間の自由がないことと自分の実力で稼ぎたいという単純な動機でした。最初の1年間、私は道具に約30万円、軽バンに約150万円、事務所費用約15万円、合計約195万円を投じました。開業後の最初の月は売上が約20万円で、運転資金が不足して家計が苦しかったのを覚えています。
ある現場では分電盤交換の見積りを提示し、提示額は72,000円でした。実際の材料費は約28,500円、人件費は合計3.5時間×4,500円=15,750円、諸経費7,000円、利益率を確保して総額72,000円で受注しました。お客様から「これからもあんたに頼む」と言われたその一言で続ける決意が固まりました。
一方、仕事が途絶えた先輩は、独立後6か月で収入が月10万円を下回り、最終的に再就職した例を私は2件見ています。逆に成功した先輩は元取引先からの紹介で月平均10件、月商300万円以上を達成し、職人を雇用できるまで成長しました。両方を見て、仕事さえあれば資金はなんとかなる事実を確信しています。
実務で使える見積りテンプレと計算例
結論・答え:シンプルな見積りテンプレを示します。工程別に工数を分けて記入してください。
見積りテンプレ(例:コンセント増設1箇所)
- 工程:養生0.1h、配線0.5h、接続0.3h、試験0.1h(合計1.0h)
- 時給:4,500円→人件費4,500円
- 材料:コンセント本体1,200円、VVFケーブル300円→材料合計1,500円
- 諸経費:車両・工具按分1,000円
- 小計:7,000円、利益率20%→総額8,400円(端数処理で8,500円提示)
現場ごとにこのテンプレを用い、最終行で「見積有効期限」「支払条件(締め・振込)」「保証期間」を明記します。未払い対策や回収については当サイトの解説独立した電気工事士が工事代金の未払いを防ぐ方法と回収の対処法を参考にしてください。
工程別工数の見積り注意点
結論・答え:現場は想定外で工数が増えるので余裕を持ったバッファを入れます。目安は10〜30%。
具体例:配線ルートが狭く手作業で撤去する必要がある場合、工数を現場推定より20%増で計上します。過去実績では、屋内配線の隠蔽作業で平均想定時間1.2倍となった案件が35件中9件ありました。
法令・申請・資格と外部リソース
結論・答え:資格と届出は必須。公的情報を必ず確認して見積りに反映させます。
第一種・第二種電気工事士や認定電気工事従事者の有無でできる工事範囲が変わります。資格の公式情報は電気技術者試験センターのサイトで確認してください。具体的な登録や届出は経済産業省の案内ページを参照し、申請手数料や添付書類を見積りに反映させます。
外部リンク(法令・試験情報)を示します。電気技術者試験センター(試験情報・資格詳細)は電気技術者試験センター(公式)。電気工事業の登録・届出情報は経済産業省 電気工事業登録・届出を確認してください。
よくある質問(FAQ)
Q. 電気工事士の1時間当たりの標準時給はどのくらいですか?
A. 個人事業主の場合の標準時給は地域差ありで4,000〜6,000円が目安です(2026年実績・筆者集計)。会社員の請負基準はこれより高く設定されることが多いです。
Q. 照明器具交換の相場はどれくらいですか?
A. 照明器具交換は1台あたり約8,000円〜25,000円が一般的です。配線作業が発生する場合は上限側の金額になります(2026年版・筆者実体験)。
Q. 初めて独立する際の初期費用はいくら必要ですか?
A. 最低ラインで約200万円を想定してください。内訳は工具30万円、軽バン150万円、事務所15万円程度です。運転資金は別途3か月分の経費を用意します(筆者経験)。
Q. 見積りで利益率はどれくらい設定すべきですか?
A. 通常は15〜30%が現実的です。大型案件では10〜15%のこともありますが、現場リスクを考慮して最低15%を目安にすることを推奨します。
Q. 仕事が取れない場合の対策は?
A. 紹介ネットワーク構築と元請け登録の両方を並行します。短期的にはチラシ配布やSNSでの事例公開を行い、長期的に工務店との関係強化を行います。具体手順は当サイトの解説記事を参照してください。
✍️ 著者プロフィール
電気工事士歴18年。大阪を中心に年間200件以上の電気工事を担当。第一種電気工事士・認定電気工事従事者の資格保有。現場で得た実体験をもとに、電気工事に関する情報を発信しています。
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まとめ
- 工事単価は人件費・材料費・外注費・諸経費・利益で構成される。
- 主要工事項目の相場は照明8,000〜25,000円、分電盤交換30,000〜80,000円が目安(2026年版)。
- 独立初期費用は最低約200万円、運転資金含め350万円を目安にする。
- 見積りは工程分解と工数算出で精度を上げる。利益率は15〜30%が現実的。
- 受注安定は紹介ネットワークと元請けルートの確保が鍵。広告やチラシの初期投資は回収可能。
行動喚起(CTA):見積りテンプレや開業チェックリストの無料配布はLINE公式で行っています。具体的な相談はLINEまたは当サイトのお問い合わせフォームからご連絡ください。
内部参考記事:独立前の準備や住宅ローン審査、仕事が取れない時の対処法もまとめています。独立準備は電気工事士が独立する前に最初にやるべき準備リスト【2026年版】、住宅ローン審査対策は電気工事士が独立後に住宅ローン審査を通す方法【2026年版】、仕事が取れない時の解決策は電気工事士が独立後に仕事が取れない原因と解決策【2026年版】を参照してください。